私の産直

 昨年末 試食用に梨をUYクラブに持っていったら、「折角だから梨の記事を書かれたら」と

富松様がおっしゃってくださったので「やってみようかな」・・・・ なんて簡単な気持ちで引き受けました。

早速梨が出荷されるまでを日吉農園さんに教えて頂きました。

@4月10日前後に花の葯を取って人工交配する。(これは一つの花びらの中におしべとめしべがあり

おしべの花粉をめしべにつける作業です)

A5月になると玉くけりをする。(これは一つの花に7ヶ位 実が付くので一番良いのを選んで残す作業です)

B6,7月上旬に袋掛けをする。

C8月上旬 幸水の収穫、出荷をする。

D9月上旬 豊水の収穫、出荷をする。

E10月10日前後から新高の収穫、出荷をする。

F11月15日前後にあたご梨の収穫をし倉庫に貯蔵する。(これは芯腐れが出るので2週間ぐらい置いて様子を見る。こうする事によって芯が腐ってこなければ出荷OK) 11月25日過ぎから出荷が始まるそうです。

以上が梨の出荷迄の工程です。普段何気なく食べていた梨ですが知らない事ばかりで驚きました。 

私と日吉農園さんのお付き合いは8年ぐらいになります。宮崎に単身赴任の主人が毎週帰省し

その度に土地のお土産を買って帰るので同僚から「仲良いね」と言われ「子供一途な主人だから自分の少ない小遣いでお土産を買って、帰る名目を作りたいんよ」等と話しておりました。

そして今迄でとてもおいしいと思った果物は以前行っていた大分の現場近くの日田の梨、それも近くの選果場から事務員さんが買ってきてくれる形が悪かったりしてはねられる梨。

その頃は新高でしたが毎週でも全然飽きません。

同僚が「そんなにおいしいのなら一度食べてみたいので選果場を探して頼んでみようよ」と言って二人で色々電話して送ってもらった中の一軒が日吉農園さんでした。何軒も同じ時期に送ってもらったので味比べが出来、日吉さんの所が一番美味しかったので

買う事になったのですが梨の中に必ず奥様の流麗な字で一言が添えられているのです。

なんか以前からの知り合いのようなかんじで時々電話を掛けたりしていました。

腱鞘炎が有り病院通いをお互いしている話しなどをしている内に、私の中でもっともっと近い人になりました。

去年夏、長女が日田でゼミ合宿が有るのでと帰省したので、主人と二人で長女を合宿場所まで連れていき

ついでに日田の温泉へ行こうと言う事になり、日吉さんにどこか良い所が無いか尋ねた所厚生年金会館を教えて頂き、ついでにうちにおいでくださいとの事で日吉農園を訪問する事になりました。

お会いしてみると奥様は想像していた通りの方で優しそうなご主人と後継者の息子さんがすいかの出荷の準備をされていました。お忙しい時期に尋ねていったにもかかわらずとてもよくして頂いて 家庭が幸せだから作物にも充分な愛情が注がれるんだなあと思い だから美味しいんだと納得しました。

私にとっての産直とは日吉農園のようにな梨を食べると生産者の顔が浮かぶ・・・・・そんな関係だと思っています。

  

あたご梨 2002.3.22
 
hidaka さん